株式会社ジーシェフ
10:00 ~ 18:00
土、日、祝日
2020年03月30日
不動産業界・宅建業法についての記事

民法改正 賃貸借契約に関する注意点③

昨日は大雪でしたね!ただ今朝には既に道路の雪はとけていて、子供の送りには支障がなく安堵した今朝でした。

あと2日ですが、4月1日に控えた民法改正。最終回の第3回は”賃貸借契約により生ずる債務保証関して及び経過措置”の注意点です。これは変更する賃貸借契約に関するルールの中でも、かなり重要な注意点だと思います。ぜひご確認ください!

①個人根保証についての変更点<賃貸借契約により生ずる債務保証関して>注意点

こちら今回の改正で特に気を付けてほしい注意点です!専門用語で説明するとわかりずらい部分もございますので、かみ砕いてお伝えしますね。

★《個人保証の極度額》

連帯保証人が個人の場合において、保証契約に極度額(連帯保証人が追う可能性のある最大負担額)を設定することが不可欠になりました。

賃貸借契約書に極度額の定めがない場合、保証契約は無効とみなされ、滞納家賃等が発生しても連帯保証人は支払義務を負いません。

極度額の設定に当たっては公序良俗や信義則に沿った最大負担額となり、これからおそらく事例により慣例ができてくるとは思いますが、現状賃料の12か月相当額というのが多い気がします。

★《事業用賃貸の情報提供義務》

事業用賃貸借にて、個人の連帯保証人をつける場合(連帯保証人が法人の場合は適用外)に、借主が事前に連帯保証人に対し以下の情報を提供する義務があることとなりました。

①財産及び収支の状況

②主たる債務(家賃支払債務)以外に負担している債務の有無及び有る場合はその額及び履行状況

③主たる債務の担保として他に提供し、または提供しようとするものがあるときは、その旨及びその内容

万が一借主が上記①~③の説明を連帯保証人にしていない、または事実と異なる説明をされ誤認し、それにより保証契約の承諾をした場合において、貸主がその事実を知った場合は、連帯保証人は保証契約を取り消すことができます。

こちらは実務では①~③の説明を受けたという表明書を合わせて提出頂くようになると思いますが、起こりうる問題も予想されます。また借主様の中には、上記を連帯保証人に知られたくないという方もいらっしゃるかもしれません。そのようは背景を踏まえると、家賃保証会社の利用が増えていくように思われます。

上記他、連帯保証人より借主の債務の状況を尋ねる請求があった場合は、連帯保証人の求めに応じて

・家賃の元本及び利息、違約金、損害賠償、不履行の有無・遅滞額などに関する情報

を遅滞なく提供する義務があるということも、新民法では新設されています。

特に大きく変わった保証に関する事項は、しっかり確認しておく必要がありますね!

②<改正民法に伴う経過措置>いつから改正民法が適用されるのか?※要注意!

色々ご説明してきました改正民法による賃貸借契約のルールの変更ですが、いつから変更されるのでしょうか?また既存の賃貸借契約はどうなるのでしょうか?

当然のことながら、令和2年4月1日以降に新たに結ばれる賃貸借契約には新民法が適用された契約となります。

難しいのは、令和2年3月31日以前に締結された賃貸借契約で、令和2年4月1日以降に更新される場合です。

改正民法の立法担当者である法務省は、法定更新の場合には現行法が適用されるが、合意更新の場合には改正民法が適用されるとする見解を示しています。その見解に基づくと、合意更新の場合は新民法適用の新たな契約書で更新を行う必要がありますよね。

その中で保証契約(連帯保証人との契約)はどうなるのでしょうか?

判例では、普通建物賃貸借が更新された場合、当該契約に係る連帯保証人は、特段の事由がない限り更新後も連帯保証人としての責任を負うとしています。

従って令和2年3月31日以前に、現行民法のもとで締結された個人を連帯保証人とする連帯保証契約が、更新後の債務も保証する趣旨で締結されていればそのまま継続することとなり、賃貸借の更新時に改正法の適用に切り替わるものでないという見解です。

更新において、賃貸借については改正法が適用され、他方で保証契約はそのまま現行民法が適用のまま継続されるという関係になります。

ルールもなかなか複雑ですね!しっかりと理解いただいて賃貸借契約の更新に臨みましょう!

弊社では現在進行中ではございますが、今までのルールと変更があるため、貸主様・借主様双方に新民法により変更する点や、それによる特約事項の入れ込みなどをご説明・ご納得頂きまして、更新手続きを進めております。

最後に・・・

色々とご説明してまいりましたが、主にご説明した点以外にも多少変更点がございます。

特に売買契約は、瑕疵担保責任の概念がなくなり契約不適合制度に変わります。こちらも非常にデリケートです。また契約違反の判断については、契約書の文言を重視する傾向が強くなり、より契約書が重要となってまいります。

専門性が高い事項ではありますが、要点はしっかり理解しておけば賃貸のトラブルも減るのではないでしょうか?ジーシェフ不動産では民法改正後も安心・安全な不動産取引に努めてまいりたいと存じます。お気軽にご相談ください。

この記事を書いた人
村石真木 ムライシマキ
村石真木
弊社にて不動産事業が立ち上がった頃から、色々なお客様の不動産仲介をお手伝いさせていただきました。お客様が『あなたに頼んでよかった』と言ってもらえるような不動産仲介を目指しています。何かお困りのこと、不動産についての疑問などがございましたらお気軽にご相談下さい。
arrow_upward